この日のお話は、「神経系」と「泌尿器系」。
まずは、「神経系」のお話です。
紙芝居の表紙には、帽子をかぶっている二人の子供が描かれています。
「帽子の中には何がありますか?」と菱沼さんが子どもたちに問いかけると、
「脳みそ!」「脳!」「髪の毛!」と子どもは元気に答えてくれました。
頭の中には「脳」がある…というのは、5歳児にも理解されている知識です。
では、脳が何をしているところかは知っているでしょうか?
今回の紙芝居には、こんな糸電話の話が出てきます。
神経が筋肉に命令を伝えるのは、糸電話で声を伝えるような感じ。一人の人が出した声が、お隣にどんんどん伝わっていくようなイメージです。
子どもたちには実際に、糸電話を使って、声が隣に伝わる様子を体験してもらいました。
そして話続きます。
ピーっと笛の音が鳴った時、それが聴こえるのも、神経と伝わって信号が脳に送られるから。
笛が鳴って走り出すのも、今度は脳が筋肉に信号を伝えるから。
脳の複雑な働きについて、子どもたちはこんな風に、とても真剣にお話に耳を傾けてくれました。
脳から出た「動け!」という命令が神経を伝わって筋肉にいくこと、
逆に、皮膚などの「痛い」という感覚が、神経を経由して脳に伝わること。
そんな脳と神経の働きについての話が終わったら、今度は、脳をイメージしてもらう時間。
岩辺さんが持っているのは、透明な入れ物に水とお豆腐を入れたものです。
「脳はこんな感じで水と硬い頭蓋骨に守られています。
だから、少し叩いただけでは、脳(豆腐)は壊れません。
でも、水や硬い頭蓋骨に守られている脳も、外から強くたたくと壊れてしまいます。
何かを考えたり、音を聴いたり、痛いと感じる脳が壊れてしまっては大変です。
お友達の頭は絶対に叩かないこと。また、お友達が人の頭をたたいていたら、
脳はこんなふうにやわらかいから、叩いてはいけないことを教えてあげてください。」と。
子どもたちは自分の頭を触って、頭蓋骨が硬いことを確かめながら、真剣に話を聞いていました。
脳と神経のあとは泌尿器系。こちらは瀬戸山が読みました。
ここでは、「飲んだお水はどこにいく?」というおさらいから始まります。
”飲んだお水は食べ物と一緒に胃に入って小腸に入って、大腸で体に渡される・・・・”
4週間前に学んだその流れを、子どもたちはみんなとてもよく覚えていてくれました。
そして「腎臓」で、血液は「いるもの」「いらないもの」に分けられて、「いらないもの」がおしっこになること。
おしっこが「膀胱」に溜まると、”おしっこに行きたいよ”と感じるのも、ひとつまえのお話に出てきた「脳」であることが説明されました。子どもたちはイメージできたでしょうか?
今日で、今回の3回シリーズのお話会は終了です。
最後には参加してくれた子どもたちは図書館からの皆勤賞をもらって、お父さんお母さんにはこちらから7冊絵本の「解説本」をお渡ししました。
解説本は、お父さんお母さんが子どもたちよりもちょっと詳しくからだのことを学んで、子どもたちにもっと教えてあげられるように…という願いを込めて作成したもの。ぜひ今回のお話会でからだに興味を持った子どもに質問をされた時、お父さんお母さんが知っていることを教えてあげて、わからないことは一緒に考えたり図書館で調べるきっかけにするために、役立てて頂ければと思っています。
今回教材として使った「消化器系」「筋骨格系」「呼吸器系」「循環器系」「生殖器系」「神経系」「泌尿器系」の7冊の絵本と、保護者向けの解説本を加えた8冊セットは、国際文献社のウェブサイトを通じて購入できます。★ご購入は、こちらからどうぞ★
今年度のお話会はこれで終了です。読んでくださって、どうもありがとうございました。
また来年度、地道に続けていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。