久しぶりに研究会らしい情報発信です。(そうそうこちらの組織は、NPO法人であると同時に、研究会なのです。。)
このたび、2012~2014年に地域の図書館で5-6歳児を対象に行った体のおはなし会についての報告が、日本保育保健協議会から出版されている「保育と保健」に掲載されました。
書誌情報は以下です。
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瀬戸山陽子・菱沼典子(2017)「地域図書館における子どものヘルスリテラシー向上を目指した取り組み~年長児にからだを教えるプログラムの実践と評価~」
保育と保健, 23(1), 94-99.
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本文では、1回につき90分のおはなし会を、3回で1セット(最終年は、2回で1セット)行ったことについて、おはなし会各回のプログラムの内容や、一連の流れを報告しています。3年間の参加者は、延べ人数で、親子42組271人でした。また、子どもの反応や、親御さんが捉えた子どもの変化、親御さんからの感想なども、まとめています。
(写真だと小さくなりますが、一番下の【報告】が今回掲載して頂いた論文です。)
子どもが体について学ぶことが、社会のヘルスリテラシー向上につながるには、かなり長期的なスパンでものを考えていく必要があります。
子どもが体を学べる環境を整えることは、(そんなに単純に比較できることではありませんが、それでも、)例えば、子どもとアレルギーにおける課題や、発達障害の問題などと比較すると、急を要しないかもしれません。
子どもが体を学ぶこと以上に、「可及的速やかに対策を取る」必要があるように思える保健医療の課題は、世の中に山積みです。
しかし、少しずつでも、子どもが体を学べる環境づくりを進めないと、いつまでたっても、「体の知識がみんなのもの」にはなりません。それではいつまでも、健康医療情報を自分で判断することが難しいままです。
つまり、いつまでも、「健康や病気については、専門職頼み」になってしまい、「市民中心のケア=People-centered care」が実現されない・・そう感じています。
「体の知識」が「みんなのものに」なって、あふれる健康医療情報に振り回されず、主体的に自分の健康や病気について決めていけるような、そんな社会を地道に作っていきたいと思っています。
NPO法人・聖路加国際大学からだ教育研究会 瀬戸山陽子
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